メルマガ第55号 2010.12.28
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┃ ☆ 第55号 2010.12.28 ☆ ┃
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年末恒例となっています今年の漢字は「暑」と発表されました。真夏の猛暑等々、
本当に厳しい一年でした。新年は、良い年でありますよう心より願っております。今
年も一年、ご愛読有り難うございました。良いお年をお迎え下さい。
■>>目次<<--------------------------------------------------------------
- コラム -
■□1:2010年を振り返って
■□2:ソフトウェア・エンジニアリングに関して(2) 〜その実践〜
- お知らせ -
■■1:SECセミナーのお知らせ
■■2:直近のソフトウェア・エンジニアリング関連イベント情報
■■3:SEC journal 論文募集のお知らせ
■□1:---------------------------------------------------------------------
2010年を振り返って
SEC所長 松田 晃一
2010年も残すところ後わずかとなってしまいました。今年もさまざまな出来事が起
こりましたが、科学技術の分野では、ノーベル化学賞を鈴木章氏、根岸英一氏の2人の
日本人が受賞したこと、「はやぶさ」が数々の試練を乗り越えて7年の旅から戻り、小
惑星のサンプルを持ち帰るという世界初の偉業を達成したことなど、明るく大いに勇
気付けられる出来事がありました。
さらに情報処理の分野では、今年10月に「あから2010」と名付けられたコンピュー
タ将棋がプロ棋士の清水市代六段(対戦当時は、女流王将)と対戦して快勝したこと
もビッグニュースです。1997年にコンピュータ(ディープ・ブルー)がチェスの世界
チャンピオン、ガスパロフを打ち負かしてから、次のグランドチャレンジは将棋の世
界チャンピオンを打ち破るコンピュータシステムの実現でした。今年はその記念すべ
き大きな一歩を記した年となりました。そして、コンピュータが将棋のトッププロに
勝利する時期もそう遠くないところに見えてきました。
このようなグランドチャレンジによって、技術の最先端が鋭く切り開かれ、そのイ
ンパクトが広く波及し、イノベーションを引き起こすことは、これまでの多くの例が
教えています。チェスや将棋といった高度で極めて人間的なゲームですら、世界チャ
ンピオンに勝利できるところまでコンピュータは進歩したのですから、ソフトウェア
の設計・開発といった人間の高度な知的活動についても、もっともっとコンピュータ
の力を活用することによって、品質の高いソフトウェアを簡単に手にできる方法が得
られるのではないでしょうか。
ところで、今年私どもに大きな影響を与えたもう一つの出来事は、事業仕分けでし
た。事業仕分けの議論を踏まえ、独立行政法人の事務・事業見直しの基本方針が正式
に決定されました。その中で、SECが進めている事業、すなわち「情報システムの信
頼性の向上」については、「民営化を含めた抜本的な見直し」を「24年度中に実施」
すること。具体的には「これまでの事業の成果が情報システムの信頼性の向上にどの
ように貢献したかを厳格に評価し、民間による事業の代替可能性を検討した上で、事
業の在り方を抜本的に見直す。その際、適切な受益者負担の在り方も検討する」が基
本方針として決定されました。
私どもとしては、情報社会の健全な発展と市民生活の安心・安全を守るために、どう
してもやるべきことは何か、そして私たちのような立場でしか出来ないことは何か、
など基本に返って問い直し、事業の抜本的な見直し方針に応えるつもりです。
今年一年皆様から頂きましたご厚情に感謝すると共に、よい新年をお迎えになること
を心からお祈りしつつ、本年最後のメールマガジンをお届けします。
■□2:---------------------------------------------------------------------
ソフトウェア・エンジニアリングに関して(2) 〜その実践〜
SEC 調査役 新谷勝利
ソフトウェア・エンジニアリングに関して、歴史、実践、未来を連載しています。
〔その2〕
「ソフトウェアエンジニアリング基礎知識体系−SWEBOK 2004−」の定義:
(1)ソフトウェアの開発、運用、および保守における、システマティックであり、
ディシプリンに基づいた、定量的なアプローチの適用である。換言すれば、ソフト
ウェアへのエンジニアリングの適用である。(前、第54号、同コラムその1参照)
SECでは、ソフトウェア・エンジニアリングを実践することの意義を実証的に説明
するための調査を実施しました。この報告書はSECホームページ(注)より入手可能で
すので詳しくは本報告書をお読みください。質問票に基づく調査のため、「何をもっ
てソフトウェア・エンジニアリングの実践」とするのか、「実践したものが何にどう
影響しているか」を質問票に落とし込むことに困難が伴いました。今後、この分野の
研究はさらに必要であろうと考えます。しかし、この調査において、ある程度ソフト
ウェア・エンジニアリング実践の有効性は確認できたと思っています。
今や、ソフトウェアのサイズは非常に大きくなり、複雑化、高度化しているが故に、
実践の対象分野をどう特定するかは難しい問題となっています。開発の初期から出荷・
納入、更には運用までのソフトウェア・ライフサイクルの全てを、あるいは、開発の
対象とするソフトウェアの全てのコンポーネントを、一社で開発・担当しているとい
うことではないので、そもそも上記SWEBOKの実践の定義にしたがって会社毎に調査す
ることには余り意味がないのかもしれません。しかしながら、上述SE度調査において、
ソフトウェア開発にソフトウェア・エンジニアリングを実践することの有効性はある
程度確認できていますので、ソフトウェア・エンジニアリング実践の有効性を享受す
るためには、企業における実際のソフトウェアの企画・開発・運用の局面において、
何を、どのように人材育成の対象とすべきかを計画することが必要であろうと考えま
す。
ソフトウェア・エンジニアリングの実践のためには、実践を想定した学習を通して
の人材育成というものが大切です。そのため、以下の3書を紹介します。
−A.Endres、D.Rombach著、吉舗紀子訳、「ソフトウェア工学・システム工学ハンド
ブック」、CAコンピュータ・エージ社、2005
本書は、副題を「エンピリカルアプローチによる法則とその理論」としていること
からわかる通り、「法則」、「仮説」、「推測」を峻別し、ソフトウェア開発に関わ
る活動が工学としての基礎を持つことを示しています。50の法則を抽出し、それぞれ
について、概説、適用可能性、根拠、場合により注釈を説明しています。
−(株)NTTデータソフトウェア工学推進センター、「実例で学ぶソフトウェア開発」
オーム社、2008
本書は、既にある程度のソフトウェア開発経験のある読者が、要件定義、設計、製
造、試験の工程において活用できるソフトウェア・エンジニアリング手法を演習を通
して学習できるようにしています。初心者も自己学習用教材に活用できるとも思いま
すが、経験のある方がより理解が進むと思います。
−松本吉弘編、「ソフトウェア現場力ハンドブック」、オーム社、2009
本書は、32名の実践者によるソフトウェア開発の現場における手法、考慮点をISO/
IEC12207およびISO/IEC15288の体系に沿い説明しています。
注:SE度調査、http://sec.ipa.go.jp/reports/20071204.html
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■■1:SECセミナーのお知らせ【参加受付中】
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○『ソフトウェア開発データ白書と定量データの活用方法』【有料】
・会 場:文京グリーンコートセンターオフィス IPA 13階
・開催日時:2011年1月14日(金) 〔午前の部〕9:30〜13:00
http://sec.ipa.go.jp/seminar/2011/20110114_pre1.html
2011年1月14日(金) 〔午後の部〕14:30〜18:00
http://sec.ipa.go.jp/seminar/2011/20110114_pre2.html
○『統合系システム高信頼性設計のためのモデルベース開発技術セミナー
〜システム記述言語 SysML の最新動向〜』【無料】
・会 場:文京グリーンコートセンターオフィス 17階 A会議室
・開催日時:2011年1月20日(木)14:00〜17:15
http://sec.ipa.go.jp/seminar/2011/20110120_pre.html
○『プロジェクトを成功に導く超上流プロセスでのユーザとベンダの合意形成
〜IT化の原理原則17ヶ条と要件定義における合意形成〜 』【有料】
・会 場:文京グリーンコートセンターオフィス 17階 A会議室
・開催日時:2011年1月21日(金)13:15〜16:45
http://sec.ipa.go.jp/seminar/2011/20110121d.html
○『「プロセス改善ベストプラクティス」ワークショップ 〜品質会計を軸とした
パートナーQCレビュー(PQR:Partner Quality control Review)の紹介」〜』
・会 場:文京グリーンコートセンターオフィス 17階 A会議室 【有料】
・開催日時:2011年1月21日(金)18:00〜20:00
http://sec.ipa.go.jp/seminar/2011/20110121n.html
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■■2:直近のソフトウェア・エンジニアリング関連イベント情報
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ソフトウェアテストシンポジウム2011東京 参加者募集
JaSST'11 Tokyo:
Japan Symposium on Software Testing 2011 in Tokyo
□主催:特定非営利活動法人 ソフトウェアテスト技術振興協会(ASTER)
http://aster.or.jp/
JaSST'11 Tokyo 実行委員会 http://jasst.jp/
□後援:独立行政法人 情報処理推進機構 (IPA)
□日時:2011年1月25日(火)〜26日(水)
□場所:目黒雅叙園 (東京・目黒) http://www.megurogajoen.co.jp/
□参加費(事前登録制)
2日券:8,400円(税込)/1日券:5,250円(税込)
(チュートリアルを受講される場合、別途受講料をお申し受けます)
□申し込みと詳細:Webサイト http://jasst.jp/ 締め切り:1月14日(金)
□問い合わせ先:
特定非営利活動法人 ソフトウェアテスト技術振興協会(ASTER)事務局
〒105-0014 東京都港区芝3-40-4 三田シティプラザ 4F
株式会社クラフトワン内 TEL:03-5444-7601 FAX:03-5444-8095
E-mail: tokyo-query@jasst.jp
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■■3:SEC journal 論文募集のお知らせ
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SECでは、SEC journalへの掲載論文を募集しています。
投稿いただいた論文は有識者2名以上で査読審査し、結果は約1ヶ月後に通知いたしま
す。
次回の締切は2011年1月末日です(締切り後に到着した論文は、次号の審査に繰り越さ
れます)。
論文テーマ・応募詳細などの詳細は下記にてご確認ください。
http://sec.ipa.go.jp/secjournal/papers.html
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◇◇SECからのお知らせ◇◇
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◇SECBOOKSの販売について
以下の書籍については、IPA/SEC他より購入出来ますのでお知らせします。
○書籍名:SECBOOKS ソフトウェア開発データ白書2010-2011
〜IT企業2584プロジェクト 実践的活用に役立つ定量データ〜
発行日:平成22年11月22日
定 価:2,000円(本体1,905円+税)
○書籍名:SECBOOKS 実務に活かすIT化の原理原則17ヶ条
〜プロジェクトを成功に導く超上流の勘どころ〜
発行日:平成22年10月12日
定 価:500円(本体477円+税)
◎購入方法
Amazonでの購入とIPAから購入の2つがあります
1.Amazonでのご購入:
http://www.amazon.co.jp/ からお申し込みください。
2.IPAから購入:以下に詳細な購入方法があります。
http://sec.ipa.go.jp/publish/index.html
------------- SEC Webサイト http://sec.ipa.go.jp/ -----------------------
□■発行/編集:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)
ソフトウェア・エンジニアリング・センター(SEC)編集:遠藤和弥
〒113-6591 東京都文京区本駒込二丁目28番8号
文京グリーンコート センターオフィス16階
tel : 03-5978-7543 fax : 03-5978-7517
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